紅玉

血濡れた闘技場。
もう　ほかのも　おおきなものも　死者も　あまりいない　場所。
赤の魔宝が　あったはずの場所
王者の礎。

そこで　銀色に　コンファインをおねがい　した。
よりしろが　紫色位のおおきなのしかなかったから　それに　なった。


じゃくろよりは　すごく　大きい。
だけど　へいしよりは　ちいさくて　よわそうで
それで　だいぶちがう　よりしろ。

まだ馴染んでない　よりしろ
じゃくろにちゃんと　使えるの　かな？

これは　おもちとちがう　ニンゲン　みたいな　よりしろ
だから　うごくれんしゅう　ひつよう　してみる。

まずは　ちいさな　あしを　ふみだしてみる。


ずきり。


――痛い。


もう一歩　踏み出す。
ずきり。


じめんが　ざらっとしていて　刺さる。
おもちより　痛いとか　すごい　強い……？


が　ま　ん。
その為に　銀色に　たくさんの魔石　頼んで憑依
しても　ら　っ　た　　　の　　　だ　　　　か　　　　ら　　　……


ずて。
バランスを崩して　転んだ。
――痛い。
土や肉や葉っぱの欠片が　えたいのしれない液体が　よりしろに　たくさんくっつく。
おきあがろうと　手をつく。
ずきり。
剣の欠片が　木の破片が　刺さる。
赤いのが　吹き出して　痛いが　広がる。

……

めげて　たまる　か。


赤いのがふきだしたところに　熱を　集める。
焦げたにおいが広がると　刺さったのが燃え焦げて　こなごな。
ふりはらうと　ぱらぱらと　チリになる。

じゃくろの　特性
熱の　発生　と　操作
このよりしろでも　つかえた　だいじょうぶ。


ぐぎぎぎ　ぎ


ゆっくり　ゆっくり　うごかせるよう　練習する。
はいつくばったり　転んだり　はまったり　けが　するけど　めげずに　する。
ちゃんと　うごける　ように。
たえられる　ように。




集中してたから　気付かなかったこと。
走れるくらいになってから　後で気づいたコト。

よりしろの　からだに　赤いをひっかけてた。
ゆびのひとつに　紅い指輪が　通ってた。


それは鳩の血　燃える星
船の灯火　龍の卵　不死鳥が住まい　妖精の贈り物
長寿を賦与し　財産を名誉を身体を護るとされて
このカレイディアでは守護するもの　炎と闘志の　赤い　いし

ふるいふるいおはなしにすらでてくる
貴重な貴重な　紅い　いし
血を浄化する解毒に使われ　癒し助けとなってくれる御守り　
勇気と力を与え　自己実現を助けてくれる　紅玉の指輪。

それが　ちょこんと　ともってた。
じゃくろの　ゆびに　ともってた。